2022年5月~7月に大阪府茨木市の2校の小学校で「対話型授業プログラム」を行いました。アート・コミュニケーション研究センターの提唱する対話型鑑賞「ACOP」を用いて、児童の「思考力・判断力・表現力」を育成しようというねらいからです。
それぞれの小学校で7回連続で行いました。「ACOP」が提唱する「みる・かんがえる・はなす・きく」を繰り返し行う中で、児童に「根拠に基づいた思考ができるようになること」、「他者の意見は自分の考えのヒントや助けになること」、「自分の意見を言うことは、他者の思考の助けになること(コミュニケーション力)」を対話型鑑賞を通して体験し、「他者と協働することの大切さ」に気づき、「生きる力」へとつなげたいと考えてプログラムを行いました。
以下は、7回目の授業後にすべての活動を終えての振り返りですが、2校の児童が書いたものの中から一部を紹介します。
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ぼくは今まで意見などを授業中話すことができなかったけど、今回の授業で少し言えたのでこれからもがんばります。一番楽しかったのは学びをふりかえろう、漢字は「学」です。
この7回すべて違う内容でそれぞれで考えてどこをよく見て、話して、みんなの意見をきいて、すべてできたから楽しかったです。このような学習はあまりしないので、少しとまどうようなところがあるかと思いましたが、あまりなかったので、そこからも楽しい気持ちになりました。またしたいです。
7回を通してメキメキ力がついて考える(どこからそう思うのか)が特にできるようになった。自分の言葉で言うことと、だれかの意見に似ているなとか違うなとかいうのを聴くことも大切で「見る・考える・話す・聴く」のどれか一つでも抜けると成り立たないから、これからも意識してみると人の話がもっとおもしろくなりそう。
京都芸大の授業の7回で「見る・考える・話す・きく」力がとってもついたと思いました。楽しく学べる授業やしっかり考えるもの、班で考える授業があり、すごくおもしろかったです。
最初は7回なんて多いなと思っていたけど、今はめちゃ早かったなと思った。たった7回だったけど、「見る・考える・話す・きく」を学ぶことができた。塾の友だちとかとも一緒に話してみたいなと思った。
7回京都芸大に授業を受けて、自分の考えに自信がついてきてこの授業をやってよかったなと思いました。一つだけの作品でもみんなの考えが違うから昔の作品はすごいと思いました。楽しかったのでできれば来年もやりたいです。
最初はまだはじめたばかりでぜんぜんできていなかったけど、それを積み重ねることにどんどん「見る、話す、考える、聞く」ができていき、それを最終的にどんだけよくできるかがこの勉強の目標だと思いました。またこのような機会があればまた「聞く」ことをがんばりたいです。
今までいろんな授業をやってきて一つの作品からいろんな意見がでるなと思いました。自分の思っていることを発表したりすると、もっとたくさんの意見が出るなと思いました。やっぱり「見る」「考える」「話す」「聴く」はとっても大事なんだと思いました。
7回の授業で「みる・考える・話す・聴く」のことを少しは学んだと思います。この7回の授業でとても楽しく4つの力がついたのでこの7回の学習はとても意味があったんだなと思いました。
最初は鑑賞は苦手だったけれど、春日先生の授業で鑑賞の仕方の「見る」「考える」「話す」「聴く」ができるようになりました。今では鑑賞が大好きです。なぜなら鑑賞は「楽しい」と思うようになったからです。
全体をふりかえって、鑑賞はこんなに楽しんだなと思いました。いままでそんなに鑑賞をしたことがなくて、このような春日先生の授業をして、鑑賞はこんなにいっぱい考えて、求めることができるようになったと思います。