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オムロンソーシアルソリューションズ株式会社「コンセプチュアルスキル開発研修」

概要

 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社は、駅務システム(自動改札機、券売機)、交通管理・道路管理システム (交通管制システム)など、社会インフラを支える商品、サービスを手がけています。このたび、同社の「コンセプチュアルスキル開発研修」を株式会社日本マンパワーとの協働案件として受託。当日は本センターの岡崎が登壇し、公募によって集まった中堅社員を対象に、レクチャーとワークショップ、ACOPによる作品鑑賞を行いました。本研修は以下の3つを狙いと設定しました。

 

①柔軟な発想力を身につける。

→ ひとつの解に縛られることなく、常に新たな可能性に目を向ける意識を持っている。

②固定概念を取り払う。(枠・カラを破る)

→ 既存のルールや慣習、経験測といった思考の枠組みの存在を自覚し、それらを越える方法を理解している。

③新しいものを創り出すための下地を作る。

→ 新規創出だけではなく、既存のものにも新たな意味と価値を付加する必要性を理解している。

 

「物事には様々な捉え方・見方があり、それぞれの捉え方・見方からさらに発展させることができることを知った」

「物事の解をふたつ以上考える(違った観点から考える)」

「出された意見に対して否定せず、『なぜ』と問いかけ、事実をつかんでいく」

「みんなの意見を否定せず、その考えの背景を確認する」

「テーマを決めて、グループで話し合える時間をつくる(テーマは良い悪いの両極端の意見が言える内容とする)」

「打合せや会議を面倒がらずに有益な意見交換の場にする」

「自分の固定概念だけで仕事をしない。まわりの意見を聞き、また自分で考え直すことで、仕事の質を上げていきたい」

「考えることを維持するのは耐力がいることを感じた」

 

 参加者からは上記のような声をいただきました。業務経験を積む中で得た成功体験は、業務を効率的に進める材料にもなるが、時に新たな可能性を阻害する要因にもなりえます。ひとつの解や結論に縛られてしまえば、それ以上の価値を生み出すことはできません。

 否定したくなる、面倒に感じる、そのタイミングこそ、別の可能性を生むための入り口に立っている状態かもしれない。自分とは異なる他者と意見を擦り合わせるプロセスにはさまざまな葛藤も生じるが、そこにとどまり、考え続けることの意義を、実体験からつかみとってくださったようでした。

開催年月日
2018/9/14
開催場所
京都造形芸術大学
メンバー
岡崎大輔