総合人材サービスパーソルグループの社内公募型研修「@(アット)」。パーソルグループの各社より有志が集まり、「遊ぶように学ぶ」をコンセプトに掲げ、『「あっと驚く」気づきや学びの場をつくり、一人ひとりが探求し、行動し続けることを後押し』する場をつくっています。アート作品鑑賞や演劇、造形、身体など、アート・クリエイティブゼミに位置づけられたプログラムは、企業研修として珍しい手法が取り入れられています。
連携4期目となる2018年度も、同研修の「対話型鑑賞ゼミ」を本センターの伊達・岡崎が担当。日常業務に強い課題意識を持つ意欲の高いゼミ参加者は、研修を通じて多くの気づきを得てくださいました。
「他の人にも話したいと思える感動的な研修でした」
上記から参加者の興奮が伝わってくるようです。このように、参加者はゼミを通してどのような気づきを得たのか、以下に紹介します。
「心と頭が揺さぶられた2日間でした!」
「『自分』と『自分以外の人』は”違う”ということを頭の中だけでなく、『こころ』『態度・表情』においても気づくこと、知ろうとしていることが重要であると理解しました」
「人によって捉え方、感じ方が異なるということは、頭のどこかではわかっていたものの、それを体感できた機会となりました」
「自分が今までの対人コミュニケーションの中で、苦手だと感じていたことや、上手くいかないとぼんやり感じていたことに対して、徹底的に向き合った研修でした」
「人の解釈は違う。この前提を実感したことで自然体で会話する様になった気がします。発信するときも、受信するときも、良い意味で肩の力が抜けて、ゼミ前よりも、素直に会話する様になった気がします。これは、私にとっても良かったですし、私と会話する人にとっても良い効果があるのではないかな?」
「新しい気づきや発見・考え方に出会いたくて、旅行に行ってみたり、トークライブに行ってみたり、映画をみたり、本を読んだりしましたが、なかなか自分の中に響くもの、実感を持った気づきはほぼありませんでした。この2日間は実感のある気づきが多く、落ち込むことも多かったのですが、新しい気づきを知れてすごく嬉しかったです」
これまで頭で理解していたことを実感する機会となったようでした。ある参加者は楽しみを伴い、肩の力が抜け、別の参加者は気づきによって落ち込む瞬間もありますが、嬉しいという前向きな気持ちが湧いています。決められた知識のインプットではなく、体験と参加者同士のコミュニケーションを通して、各人それぞれの学びが促される結果となりました。
「普段何気なく行っているコミュニケーションについて、大きくパラダイムシフトが起きた素晴らしい研修でした」
「『結論の一致では遺恨がくすぶる』→『プロセスの一致を目指そう』など、合意形成というと結論にばかり目が向いてしまっていた考え方が変わる趣深い研修でした」
「コミュニケーションはできていない前提で接すると良いと気づきました」
「いろんな価値観がぶっ壊れた研修でした。もともとべき論が強い自覚があり受講をしましたが、べき論・(自分がきちんと観察できているという)思い込み・(きちんと伝わっている)つもりが多いんだなと研修にて改めて自覚しました」
「いつも答えを誰かに性急に求めがちな自分ですが、そもそも『本当に』いろんな事象には正解がないことを身をもって感じることができました。なので、恐れず自ら答えを出し、まわりの人と創り出し、決断して進めていくことがそもそも当たり前の行為であり、恐れる必要はないのだということを知りました」
本研修の体験談として、研修参加前後で自身の持つ価値観がガラリと変化したという声はこれまで開催したゼミ参加者からも多数寄せられています。コミュニケーションにおける前提が変化することで自ずと内省が促され、それまで気づいていなかった自分自身の新たな面がみえてくるのです。
「自分自身の気づいていない部分に気づける研修でした」
「普段意識しているつもりで全然できていないこと、またそれで良しとしている自分に気づかされました」
「自分のわかること(考え方も含め)は、他の人もわかって(できて)当然だという思い込みがあった」
「普段、無意識だった会話においての自分の立ち位置(発言やリードをとりがちとか)を認識することができたし、『伝えたつもり』『伝わっているつもり』という驕りや、相手に対して『聞く』『観察する』の意識が低かったと反省ができました」
「『聴く』という行為においても、自分の思考の癖が影響しているということに気づくことができました」
「今まで同じワードを使っているからといって確認していなかったが、そういう部分でも解釈が違うかどうかのすり合わせはこまめに行うことが大切であることが肚落ちしました」
コミュニケーションはひとりでは成り立たず、相手の存在にも意識を向ける必要があります。しかし無意識に、自分がどう発信するか、どう伝えるかという面にだけ目を向けがちです。内省によって自身の傾向に気づいたとき、それらがコミュニケーションにどう影響しているか、それらが自分の課題とどう関係しているかに意識が向けられます。その意識を持って日常のコミュニケーションを振り返ることで、仕事はもちろん、日常生活にも活きる気づきが生み出されるでしょう。
「自身のコミュニケーションの癖を知り、仕事だけではなく、日常生活での気づきを増やす研修だと捉えました」
「『他者を尊重し、自分の成長や人としての魅力を磨ける』という人生の中でずっと取り組み続けられるテーマに出会えた研修になったと思います」
「今回のゼミは私にとって、『他者と生きるための知恵』となるとても貴重で有り難い体験になりました」
「帰りの電車の中の隣の人たちの会話も、真意はなんだろうと想像を働かせながら聞いている自分に気づき面白かったです(笑)」
Off JTという言葉のとおり、研修は仕事や日常から離れた場とされることが多いようです。しかし、枠組みを広げれば人生の中の一コマだと捉えられるはずです。そう考えれば、普段の意識の持ち方、行動の仕方によって、このゼミで得られた気づきは日常生活でも活き続けます。幾人かの参加者は、ゼミ参加後すでに自身の行動が変化したことに気づいてくださいました。ひとりひとりの小さな変化が連鎖し、ゼミ参加者とそのまわりの方々の人生に「あっと驚く体験」が起き続けることを期待しています。