一般財団法人おおさか創造千島財団主宰のMASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)と大阪市立加賀屋小学校の連携授業において、アートコミュニケーション研究センターが監修協力し、対話型の作品鑑賞プログラムを実施いたしました。今回の授業は、昨年9月にMASKで開催された展覧会 「Open Storage 2016」において本センターが実施した鑑賞ツアーをきっかけに、同小学校創立100周年特別授業として企画されました。
※ MASKとは、大阪の港湾地域に位置する約1000㎡の工場・倉庫跡で巨大スケール作品群を保管・公開するプロジェクト
事前授業では、「みる・考える・話す・聴く」という4つのポイントを、簡単な作品鑑賞を交えながら実際に体験。その翌週・翌々週には各学年ごとにMASKを訪問し、友達同士や先生、MASKスタッフ、センター研究員と対話をしながら保管されている美術作品を鑑賞しました。
生徒たちは、「大きい!」「なんの形なんだろう?」「どうやって動いてるのかな?」「あ、あそこから音が鳴ってる!」など、様々な疑問や発見を話してくれました。45分の授業時間はあっという間に過ぎていき、終了時間になっても、まだ作品をみつづける彼らの姿が印象に残っています。
授業後、先生方からは下記のような声をいただきました。
「どうすると絵(作品)がより印象に残るのかがわかって良かった。」
「なかなか集中の難しい子ども達も、1時間、集中して鑑賞することができていました。」
「細かい部分まで目を向けている子どももいて、鑑賞する力がついたように思う。」
コミュニケーションにより深まる鑑賞体験、その有用性を感じてくださったようです。