茅野市教育委員会(茅野市公民館)では市内の小中高生を対象に、縄文文化に触れる体験授業「縄文アート」を2011年から開催しています。本学付属の康耀堂美術館も共催に加わり、様々な取り組みを行ってきました。
本年度は、5/22(日)に尖石縄文考古館にて「土器、ドキドキ! 縄文探検隊!!」と題して同授業を開催。本学からは、こども芸術学科の森本玄教授、本センターの北野が講師として、アートリンクセンターの石山潤がコーディネーターとして参加しました。
当日は30名を超える小中学生・教員・保護者が集まり、盛況となりました。北野による鑑賞のレクチャーとワークショップの後、守矢昌文 考古館長のサポートのもと実際に縄文土器に触れてみる鑑賞を実施。最後に森本教授からスケッチの心得がレクチャーされ、参加者はお互いに対話しつつ、自分のオススメ土器を描いていきました。参加者からは、以下のような感想をいただきました。
いつもほんのちょっとしか見ない土器でも、よーく見ると色々な面白い形が隠れていて、面白かったです。(小5)
今日の体験で私の中の「鑑賞」という感覚が変わりました。見るだけではもったいない。みんなで話し合ってまた新しい発見をしたりするのは素敵です。この鑑賞方法が世の中に広がれば良いのにと思います(中2)
人の話を聞くと、土器や作品が全然違うものに見えてきて、まるでだまし絵のようでした。正直、授業が6時間あるのは長すぎると思っていたけど、午前も午後もあっという間でした(中3)
私は国語科の教員ですが、今回の授業は短歌や俳句の鑑賞文を書かせるときに役立つと思いました。茅野市では「学び合い」を授業で推進していますが、今回の活動はまさに「学び合い」そのものでした。(教員)
また、長野日報においても本授業の紹介記事が取り上げられました。表現と鑑賞を横断する取り組みとして、芸術と考古学など分野・教科を超えた学びとして、多くの気づきや発見を得ていただけたようです。