ART COMMUNICATION
RESEARCH CENTER
ACOP

文化庁平成29年度地域の核となる美術館・博物館支援事業『美術と他教科の親和性と「対話型鑑賞の考え方」を基礎にした 授業開発に関する講習会』

概要

本学アートプロデュース学科・アート・コミュニケーション研究センターでは、2015年度より愛媛県美術館が行っている「愛媛県美術館・博物館・小中学校共働による人材育成事業」に、外部専門家として協力しています。同事業では、対話型鑑賞の他教科への応用について可能性を探ること、有志の美術館・博物館学芸員、小中学校教員をファシリテーターとして育成することを目的としています。

2017年度は、前年度のファシリテーター育成の成果をふまえつつ、他教科への接続をねらいとし、様々な活動を展開。8/9 – 10の2日間で『北伊予小学校教員(28名)が美術と他教科の親和性に気づき、「対話型鑑賞の考え方」を基礎に、2学期以降図工・美術以外の教科での授業開発に挑むための力をつける』をテーマに研修会を行いました。研修会には福と北野が講師として参加し、レクチャーとワークショップを行いました。これまでの活動を通して、すでに実践・研究の素地が作られつつある愛媛において、本研修にて新たな先生方との出会いがあり、さらなる展開の萌芽が生まれた会でありました。

本事業では、かつてない規模で一地域における教育現場でのACOP活用が試みられています。実践事例についても、質・量ともに潤沢な知見の蓄積が進んでおり、本事業のひとつの目的である教材・教科書の開発への展望も大きく拓かれていると言えます。他方で、かようなスケールで展開されることにより、実践を試みるにあたっての課題や、「困り」事例などについても同様に「蓄積」がみられてきました。

これはしかし、裏を返すとこのうえない価値のある「蓄積」といえます。「対話」と「鑑賞」から生成される学びを学校に取り入れたときに、いったい何が起こるのか? ここでみえてきた現象をどう活かせるかが、ひとつの試金石となるでしょう。

上記の通り、本事業の成果は最終的に教材・教科書といった形で、広く公開することを予定しています。そして、そこに至るまでのプロセスにも、たくさんの「学び」が潜在しているはずです。今後も引き続き、本事業の進行についてHPでご紹介していきます。

 

開催年月日
2017 / 08 / 09 - 10
開催場所
松前町東公民館
メンバー
福のり子・北野諒