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東京農工大学 リーディング大学院プログラム 「観察力を養う〜実践美術鑑賞〜」

概要

広く深い教養を持ったグローバル博士人材の養成に取り組む、東京農工大学リーディング大学院プログラムの秋講座、「観察力を養う~実践美術鑑賞~」に、本センターの伊達隆洋が登壇し、講義とワークショップを行いました。

以下、参加者の声を一部紹介します。

・芸術的な感性みたいなものは理性とか計算とかとは対極にあるものだと思っていたので、理性的に自分の感性を分析することが出来るんだなというのに驚いた。

・みんなでひとつの作品を長い間眺めている間に、作品の見え方・感じられ方が変わってくるのが面白かった。(自分ひとりで見ていてもそういうことはたまに起こるが、数年のインターバルの後に見た場合にしか起こらないので、みんなで見ることでその時間がぐっと縮まることに驚いた)

・これほどまでに人それぞれの見方ができるのだと驚きました。また、個々が芸術と対話するだけでなく、他の人の意見を聞くことによってさらに自身の考えが発展していくのを感じました。今までは芸術は個人の感性で楽しむものだと思っていたため、多様な考えが生まれたのは少し驚きでした。また、他者に説明する際には個人の感性ではなく論理的に芸術をとらえ説明する必要があり、これも今までの芸術鑑賞とは異なっていました。じっくり考えることで、より深く作品をとらえることができたと思います。

・今までは、美術館などで美術品を見る際にはタッチやどれくらいリアルに描けているかなど技術的な面しか見ておらず、その作品で何が言いたいのかもよくわからないなと思っていた。この授業を通して、作品を作る側は問題提起を作品を通して伝えているものも多く、鑑賞者がそれを受け取り、考えること、そのプロセスを含めて芸術が完成するという事が分かった。

理性・論理とはまったくかけ離れた存在であり、ひとりでみるものであると考えていた美術作品を、自分も長い間じっくりみて、そして他者の言葉も手がかりに鑑賞することで、科学とのつながりや芸術に対する新たな発見を見出してくださったようです。

開催年月日
2016 / 10 / 29
開催場所
東京農工大学 小金井キャンパス
メンバー
伊達隆洋