東京都写真美術館では、子供から大人まで、また初心者から上級者まで幅広い層を対象に、写真、映像、美術に親しみ、作品をより深く理解するきっかけとなるような、制作体験のプログラムや対話をしながら作品を鑑賞するプログラムなど、さまざまな切り口のプログラムを行っていらっしゃいます。
このたび、こうしたプログラムの担い手である同館の教育普及ボランティアを対象とした研修会に、本センターの伊達隆洋が登壇しました。当日は28名の方々が参加され、対話型鑑賞に関するレクチャーとACOPによる作品鑑賞を行いました。
・「対話型鑑賞」はむずかしいもの、できればボランティアで担当したくないなぁ~と思っていましたが、「少しやってみようかな」と前向きな気持ちになれました。
・鑑賞しながら、または具体的な場面を例示しながらファシリテーターの進め方を解説していただけたので、今後とても役立つと思いました。
・話が続かないのは意見がないからではなく「問い」がないから、という部分は目からウロコでした。意見ではなく問いを意識していくというのは考えていなかったので、新たな発見でした。
・自分にとって美術館に行くことは「鑑賞」ではなかったかもしれないと、今までの自分をふり返ってあらためて気づかされました。
・写真が単に好き、からもっと先のアート作品と人間の可能性にまで気づかせていただき、今、脳ミソがスパークしている気がします。
参加者からは上記のような声をいただくなど、対話型鑑賞実践に向けた気づきにとどまらず、鑑賞のあり方やアート作品と人が持つ可能性にまで、考えをめぐらせてくださいました。