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奈良図画工作・美術研究会実技研修会「小中学校における対話型鑑賞教育について」

概要

8月25日、奈良の東大寺ミュージアムにおいて行われた研修会に、本センターから北野が講師として参加し、ワークショップを実施しました。奈良図画工作・美術研究会が主催する本研修会は、「仏像をモチーフとした対話型鑑賞」をねらいとするものでした。

まずは、北野が概要をレクチャーしたのち、ナビゲイターとなって「カラカラ帝」の対話型鑑賞を体験していただきました。その後10名弱のグループに分かれ、実際に大仏殿のなかで仏像を目の前に、参加者の先生方がナビゲイションを行いました。最後に、気付きや疑問などをグループディスカッションして振り返り、全体でシェアしました。

振り返りでは、「仏像は、ある種背景の知識や情報が多い題材なので、いかに対話に適した作品を選ぶか?」「どの情報をどのタイミングで出す / 出さない、という観点が重要ではないか?」「それを考えるためには、何のねらいをもって題材を選ぶか、ということが必要になるのではないか?」などなど、さまざまな意見が聴かれました。

もちろん、対話型鑑賞自体を理解し、そして仏像に応用するというステップを1日で完全にこなすことは難しいですが、今後、先生方が継続して実践されるなかで、さらなる発見や深まりがあるのではと感じました。今後の展開を期待させられる、きっかけとなる研修会でありました。

開催年月日
2014 / 8 / 25
開催場所
東大寺ミュージアム 会議室
メンバー
北野諒