2025年2月1日、愛知県長久手市・リニモテラス公益施設にて、同市主催の「鑑賞力を高める講座」が開催され、当センター所長の伊達隆洋が講師を務めました。本講座は同市生涯学習課の担当者から寄せられた「より深い鑑賞へ」をテーマに企画されました。
講座は「深い鑑賞とは何か」を考えるため、対話型鑑賞の背景をおさらいするレクチャーから始まりました。対話型鑑賞は、主に美的発達段階理論に基づき、鑑賞者が自力で作品をみることができるように設計された「教育プログラム」です。良き鑑賞者として成熟することが良きファシリテーターへの第一歩となるため、まずは鑑賞力を高めることが重要になります。そのために必要なのが「みる(Viewing)」です。「みる(Viewing)」とは、「観察を通して目にした対象を、適切に考察・解釈・理解・吟味すること」を指します。「みる(Viewing)」により、作品の表層的な印象だけではなく、作品の比喩的、象徴的な意味合いも含めて考えていく実践として、作品鑑賞体験も行いました。