大阪府江之子島文化芸術創造センター(enoco)にて開催された『大阪府20世紀美術コレクション展 くりかえしとつみかさね』 展の関連企画として、大阪市立本田小学校3年生4クラスを対象におこなわれた鑑賞授業「見て・みて・エノコレ!」が実施されました。
本鑑賞授業のプログラム企画・監修を本センター研究員が、鑑賞ファシリテーターを本学アートプロデュース学科の学生4名がつとめました。
授業では、ただ自由に鑑賞するだけではなく、「アート作品の鑑賞を楽しむ体験」や「クラスの友達の見方や気づきを発見する」という目的をたて鑑賞を進めていきました。約120名の児童と教職員のみなさんと、それぞれの発見や気づき、たくさんの「ふしぎ」や「なぞ」、「おもしろい」、「きれい」、「すごい」ときには「こわさ」についても、思ったこと・感じたこと・考えたことを伝え合うことで、楽しみながら鑑賞する様子がみられました。
参加いただいた教職員からは、
「いつもより、”イキイキしている様子”が見られ、子どもたちが”のびのびと発言”していた」
という感想や、
「作品との向き合い方や、対話型鑑賞の面白さを学べたことはもちろん、子どもたちの意見に耳を傾ける姿勢や雰囲気を、日常でも取り入れていきたい」
といったご意見もいただきました。
今回参加した学生にとっても、「子どもたちと作品が出会う場」をどのようにプロデュースすることができるのか、鑑賞で得た経験をどうすれば日常に持ち帰ってもらえるか、などの課題を常に意識しながらの実践となりました。課題だけでなく、一緒に鑑賞をした子どもたちにとって「楽しかった・おもしろかった」というアート作品の鑑賞経験をお土産として持ちかえってもらうことができた、と実感することもできた社会実践の機会となりました。