富山県南砺市の福光商店街では、2013年より「福光まちなか文化祭」と題し、商店街のなかで様々な催しを行う2日間のイベントを開催しています。その一環として、本年度は近隣の中高生を対象とした美術講座を実施、講師として本センターの北野が参加しました。
講座では、対話型鑑賞と針金人形を用いた物語制作を通して、アートとコミュニケーションの基本となっている「みる・考える・話す・聴く」を体験しました。20名の中高生たちは、非常に熱心に参加してくれました。初めての体験にとまどいながらも、楽しみながら学びを得てくれたようです。生徒たちの感想を、以下に紹介します。
「このワークショップでは、コミュニケーションにしても作品作りにしても「キャッチする」こと(注 : みる・聴く・考えること)が大切だとわかりました。これからの作品作りにも「キャッチ」することを生かしていきたいです」
「一つの作品にいろいろな見方があると分かりました。少しの変化でイメージがとてもかわると知りました。作品をつくるには工夫が必要だと分かりました。美術のことを考える機会になってよかったです」
福光は、実は棟方志功が疎開して制作を続けた地でもあります。今回の講座が、アートや地域の文化芸術に目を向けるきっかけとなれば、あるいはコミュニケーションの在り方を見つめ直す手懸りとなれば、幸いです。